(ダネーゼ)
かつてのDANESEは、1957年にブルーノ・ダネーゼとその妻ジャクリーン・ヴォドツによって イタリア・ミラノに設立された日用品を主に扱う小さなショップでした。そして1960年代には、「デザイン関係者はミラノを訪れるとDANESEに必ず立ち寄る」といわれるほど、イタリア・モダン・デザインにおいて重要な役割を担っていました。
DANESEがデザインの世界において、注目を浴び続けていた理由。そこにはダネーゼ夫妻によるファッションとしての大量消費に舵を任せない、頑なまでの商品哲学がありました。「人間は生まれてからいつもモノと関わり合いながら生きている。だからこそ、モノは私たち人間にとってもっとも身近な存在であり、非常に重要な意味をもっている」とのダネーゼ氏の言葉に集約されています。この哲学に形を与えたのが、ブルーノ・ムナーリやエンツォ・マーリに代表されるアーティストたちです。DANESEの商品はこのようなアーティストによる素材と美の探求と、それを精巧に形にする職人の技術、ダネーゼ夫妻による“長く使い続けられる良品を”という消費者としての対話が生み出したという点で、企業とインダストリアルデザイン、アーティスト、消費者がつながった希有な成功例の賜物でもあるのです。
mamo shopはDANESEの正規取扱店です。商品の展示がございます。
UNO,LA MELA ENZO MARI, 1963
90年代にはCDジャケットに使用されるなど、ポップなアイコンとして認識されてきたこの作品ですが、そのなかには自然のものの持つ形やフォルムをどんどん純化していくことで、ただの「りんご」ではなく「りんご」というものの普遍的な原形を追求したマリの厳しい姿勢が秘められています。このシリーズにはアヒルなどの動物もありますが、そのアヒルの頭部のラインの普遍的な原形を追求するため、幾枚ものスケッチが残されています。
QUATTRO,LA PANTERA ENZO MARI, 1965
「自然」をテーマにシリーズで制作されていた、シルクスクリーンによるポスター作品です。
ENZO MARI, 1963
Helvetica書体を全面に使用した壁掛け式万年カレンダー。文字カードを差し換えて日付けを変える構造はシンプルですが、数字が美しく映える上に視認性も高く機能面から見ても完成度の高い製品です。Timor同様、エンツォ・マーリの代表作の一つ。
FALKLAND
BRUNO MUNARI, 1964 (ニューヨーク近代美術館 パーマネントコレクション)
ブルーノ・ムナーリのプロダクトデザインの代表作ともいわれている、天井吊り下げランプ。このシェードに用いられているのはナイロン製のストッキング素材です。様々な大きさの金属製リングの重みで、ストッキングは自然な伸縮を与えられ、またその伸縮を通した光は柔らかなモアレを放ちます。吊すと165cmになるこのランプシェードも、床に落とせばわずか数cmの厚みになるのも、素材が持つ特性によりうまれた構造なのです。
伸縮性ファブリック、アルミニウム Φ40 H165cm ¥71,000-(税込価格¥78,100-)
吹き抜けにつるしたり、部屋の隅などに吊れば光のオブジェになります。(サイズ違いもあります)
ENZO MARI, 1977 ダストボックス
シンプルで、ちょっとしたスペースにちょうど良いくず入れです。¥9,200-(税込価格¥10,120-)